出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第187話
週刊少年ジャンプ2020年3号
おはこんばんにちは!!
トンガリです!!
さあさあ皆さんお待ちかね。
「始まりの呼吸の剣士・継国縁壱」対「鬼の始祖・鬼舞辻無惨」が始まります!!!
息が荒くなるほど盛り上がってます。
縁壱さんの無惨評が結構かっこいいですね。
暴力的な生命力に満ち溢れていた、火山から噴き出す岩漿を彷彿とさせる男……。
無惨はこう語ります。
「呼吸を使う剣士にはもう興味がない」
どうもすでに巌勝さんは鬼になっているみたいですね。
縁壱さんの兄である継国巌勝さんと無惨の邂逅はこの後だと思っていたので驚きました。
この言葉を言うや否や無惨は攻撃開始。
縁壱さんに生まれて初めて背筋をひやりとさせる偉業を成し遂げています。
無惨による超高速超広範囲の攻撃をいとも簡単に避ける縁壱さん。
“透き通る世界”の住人である縁壱さんが無惨の体を見ると、衝撃の事実が判明します。
なんと、無惨には
心臓が七つ、脳が五つあった!!
(これってそんなに凄いことなんだろうか……)
(黒死牟も眼が六つあったぞ……?)
無惨には心臓が七つ、脳が五つありました!!!!
もしかしたら脳は腕や足を独立して動かしたりしているのかもしれません!!
右腕の攻撃のための脳とか!
脳が五つってそれだけ脳の処理能力が高いってこと……?
それとも意識が分かれてたり?
いやいつだって無惨は無惨……良くも悪くもブレてない……。
鬼だし脳が潰されたところで痛くも痒くもないし増やす意味あるのだろうか。
心臓で何を送り出してるんだろう。
鬼滅では心拍数はよく取り上げられるから擬似的に呼吸を使ってるような身体能力の向上が見込めるとか?
半天狗なんか独立した分身体を創り出してるから、多少心臓やら脳やらが多くたって「そんなこともできるんだ」というような気分だッ!!(お腹のど真ん中にある脳みそキモい)
しかし縁壱さんは無惨の体の作りを見た瞬間に、剣技の型を完成させます。
そして見開き一閃!!
一瞬で無惨をバラバラに!!
余りにもあっさりと達成された無惨打倒にテンションはマックスです。
縁壱さんのこの瞬間に完成した型というのは、この特異な肉体を持つ無惨の急所を瞬時に斬り落とす型……対無惨特化の型と考えていいのでしょうか。
無惨の七つの心臓と五つの脳を両断するような剣筋か、はたまたそれぞれの脳と心臓の繋がりを寸断するような太刀筋か。
はよ詳細知りたいですなこれは。
というか本当に呆気なくやられてしまった無惨。
呼吸というものはもう分かったと高をくくって、誰が呼吸を教えただとか、黒死牟の兄弟はどうとか、特に鬼殺隊の下調べ等はしていなかったんでしょうかね。
縁壱さんのことをまるで警戒していないとこは大物感ありますね。
でも問題はここから!
この状況から無惨は逃げ延びるんですよね。
一体なにが起こるというのか……。
縁壱さんの赫刀による攻撃は無惨ですらも再生不可能な傷を負わせることができるようです。
「赫」の字に「しゃく」と振り仮名が降ってあるのですが「しゃく」という読み方もあるのでしょうか。
無惨が、斬られた頚が落ちないよう支えていたのがなんとも滑稽で凄く不謹慎なんだけどくすりとしてしまいました。
そして無惨の記憶に刻み込まれていた縁壱さんによる問答。
「命を何だと思っている?」
無惨は顔が赤黒く膨れ上がるほど怒っており縁壱さんの言葉への返答はありませんでした。
無惨のメンタルここに極まれり。
怯え、慌てふためくような様子は一切無し。
ただただ自身を追い詰める厄介な存在を憎悪し、怒り心頭に発するのみ。
これは正直見事だと思いました。
これほどまでに図々しく、太い態度が取れるのは生来の性質ではないかと思います。
ここで不届き者への怒りが先にくる人物にはそうそうそうお目にかかれない。
無惨が鬼になったからこそ、ここまでの事態になったんだろうなと初めて思いました。
そしてその横には連れの男を助けようともせず、前のめりにカッと目を見開き、
頚を斬られた男の姿を凝視する女性の姿が。
「その瞳はきらきらと希望の光で輝いて見えた」
珠世さん可愛いーー!!
可愛い……んだけどこんなことでその瞳を見たくなかったです……。
無惨の死を心待ちにしてる……。
とりあえず珠世さんのことは後回しに、無惨に止めを刺すべく縁壱さんが無惨に一歩近づくと――。
「食い締められた奥歯の砕ける音がした」
「次の瞬間男の肉体は勢い良く弾けた」
「千八百に散らばった肉片のうち千五百と少しをその場で斬った」
えっ!? えっ!?
情報の洪水!!!!
無惨は全身を爆散させることで逃亡を図りました!!!!
完全に虚を突いた逃亡作戦!!
しかし縁壱さんはそれに反応し、千八百に散らばった無惨の内、千五百と少しをその場で斬り落としました!!!!
無惨を中心に、四方八方に、恐らく凄まじい速度で弾けとんでいく肉片を瞬く間にです!!
実に無惨の83%くらいを瞬間的に滅殺することに成功していました!!!!
スゲーー!!
「けれども残りの肉片は小さすぎた」
「合わせれば恐らく人間の頭程の大きさの肉片を逃してしまった」
超人的な所業をやってのけた縁壱さんでしたが、それでも千八百の肉片全てを片付けることはできず。
そしてほんの少しでも逃してしまえば、無惨を滅殺することはできません。
立ち尽くしてしまう縁壱さん。
しかしそれ以上にショックを受けている存在がありました。
悲鳴のような泣き声のような声と共に、倒れ込む音。
珠世さんです。
無惨が頚の弱点を克服していたことを知らなかった珠世さんは激昂します。
「死ねば良かったのに! 生き汚い男!!」
「鬼舞辻無惨…!!」
鬼舞辻無惨の名を呼んだにも関わらず呪いが発動せず、死なないことに慌てふためく珠世さん。
目線の高さを合わせて宥めている縁壱さんが何か好き。
縁壱さんに宥められ、無惨についてを縁壱さんに話した珠世さんは、恐らく縁壱さんが死ぬまで無惨は姿を現さないだろうとも伝えました。
危うきに近寄らず……。
自らの手で殺さなければ気が済まない、みたいな変にプライドがない分とても厄介です……。
憎き存在が寿命で死ねばそれで勝利だと思っているのでしょうか。
姿を眩ませたのであれば如何に縁壱さんと言えどどうすることもできません。
縁壱さんは無惨が弱り、一時的に無惨の支配から解放されたという珠世さんに無惨打倒の手助けを頼みました。
珠世さんも戸惑いつつ承認。
まさか縁壱さんと珠世さんに繋がりがあったとは思いもよりませんでした。
珠世さんはこれこの時に無惨の支配を研究解読し、しっかりと無惨の支配を解除したんでしょうね。
心が読まれてしまうのにどうやって支配を外したのか疑問に思っていたのでこれはスッキリ。
というか珠世さんは無惨死ね死ねと思っていただろうに傍に置いていた無惨は性格悪いというか嫌らしいというか……。
そしてその後、鬼狩りの仲間たちが駆けつけ、兄・巌勝さんが鬼になったことを聞きます。
「鬼舞辻を倒せなかったこと」
「珠世を逃がしたこと」
「兄が鬼になったことの責任を取るため鬼狩りを追放された」
一部の剣士は「自刃せよ」とも言っていたそうです。
それは六歳で当主となったばかりの当時のお館様が止めてくださったそう。
なったばかり……。
これは鬼狩り組織の中枢に関わっていた巌勝さんが先代お館様を殺した可能性が……?
だとすると自刃せよと言われても受け入れられるかは別にして致し方ないことなのかなと思いますが……。
この場面で、煉獄家の剣士の方が縁壱さんを責める仲間たちを止めようとしているのが泣けます……。
縁壱さんにとって、回想で名前が出るくらいの存在でいてほしかった……。
何寿郎さんだったんだろう……。
呼吸を教え、鬼狩り組織の強化に尋常ではなく貢献した縁壱さんですが、
今回のことにプラスして、この少し前くらいから痣者がバタバタと死んでしまっていたことも糾弾される要因になっていたのかなと思います。
黒死牟の回想で描かれていた剣士たちで姿が見えない方がいることから、黒死牟に殺されたか、痣が発現したことによって死んでいることが考えられます。
顔が簡略化されているので分かりませんが、もしかしたら皆さん痣が出なかった剣士の方々なのかもなと思いました。
呼吸術、剣術の指南や無惨との戦い、珠世さんを逃したこと、全て良かれと思ってやったことにも関わらず全てが悪い方に作用してしまった縁壱さん……。
しかし縁壱さんは自分は悪くないとは思っておらず、
「私は恐らく鬼舞辻無惨を倒すために特別強く造られて生まれて来たのだと思う」と考えていました。
にも関わらずしくじってしまったばかりに、また多くの人の命が奪われる。
そのことをただ一言「心苦しい」、と。
鬼滅の刃ではもはや恒例のように思える、この何とも言えない、寂寥感……。
どうしてこんなに報われないのだろう……。
どうして誰かの為に頑張ってくれている人が救われないのだろう……。
炭治郎も、炭吉さんもかける言葉が見つからず、縁壱さんも黙り込んでしまいました。
その沈黙を破ったのは、炭吉さんの娘さん・すみれちゃんでした。
「だっこぉ」と無邪気に縁壱さんの袖を握っています。
「だっ…抱いてやってください」
「高く持ち上げてやると喜ぶので、あなたは私より上背もあるし…」
言われるがままに縁壱さんがヒョイっとすみれちゃんを抱っこしてやると……。
凄く楽しそうに、純粋で無邪気に大喜びするすみれちゃん。
その姿を見て、涙が溢れ出す縁壱さん。(とトンガリ)
あのほとんど全くと言っていいくらい表情や感情を表に出すことがなかった縁壱さん。
止めどなく溢れ出る涙には万感の想いが込もっていたことでしょう。
かくいうトンガリもダメでした。
見てください、このコマがトンガリの選ぶ令和始まって以来最も美しい一コマです。
優しい太陽の光がね……。
日の呼吸の剣士だなんだ言っていましたが……もうあかんですよ……
救われて欲しい……。
幸せになって欲しかった……。
終ぞ抱くことの叶わなかった愛しい我が子を想ってか、この余りにも美しい世界の幸福を目一杯その身に宿す命を感じてか、全てを吐き出し整理された自身の感情に襲われてか……。
始まりの呼吸の剣士はぼろぼろと涙を流し続けました。
戦いの最中だというのはわかっている。
それでも縁壱さんの心が、何百年も昔に亡くなっているこの人の心が
ほんの少しでも救われることを願わずにはいられなかった。
全ては炭治郎がまとめてくれました。
縁壱さんのめそっとした簡易版泣き顔が何回見てもじわっと込み上げてしまう……。
うぇぇ……。
炭吉さんとすやこさん二人目のお子さんも元気そうでなによりです。
次回へ続く!
もはや……語ることすら困難です……。
鬼は本来あるべきところへ還るべきです……。
無惨を滅殺したらこれまでの鬼による悲劇が超時空間の歪みを元に戻そうとする修正力で全てより良い方向へ修正されて欲しいと願います……。
究極のご都合主義でもいいから理不尽な不幸に襲われた人たちが幸せになってほしい……。
何故ならトンガリがハッピーエンドを見たいから。
はい!
回想にも関わらず胸にグッときましたね~。
ここ最近の中でも特にほろほろと心が風に触られるような、何とも言葉にできない哀しいような寂しいような侘しいような……。
ひとつ言えるのはね、炭治郎っていう人物は、こういった人が積み重ねてきた想いを受け取った時に、とんでもないパワーを発揮する人物だってことです。
無惨戦、勝ちます。
上の文からこの文までの間にもう一回今回の話を読み直して無惨と縁壱さんが戦ったことを思い出しました。
う~~~~ん、これはどうしたらよかったの。
一人で来たから無惨を殺しきれなかったってことになるのかな。
かと言って、柱級が何人もつるんで動くことは難しいだろうし、腕が足りなければ無惨の攻撃で手傷を負って戦力から外れてしまう可能性も高そうだし下手をすると足手纏になっていたかもしれない。
巌勝さんと完全な相互理解を達成していれば兄弟二人で千八百の偉業を達成出来たのだろうか。
今となっては、知る由もない。
リアルに無惨危機一髪もといバラバラフェスティバルもとい爆散逃亡を防ぐ手立てが見つからない。
あれは例えば悲鳴嶼さんなら何個斬り落とすことができたのだろう。
千個くらいいけたのだろうか。
また赫刀以外で斬っても意味はあるのだろうか。
無いのであればさらに滅殺難易度が上がってしまう。
赫刀で斬ったところで肉片が動かなくなるだけで最終的には肉片を集めて日光で滅さなきゃいけないんですよね多分。
ふーーむ……。
縁壱さんの珠世さんとの協力・約束はどんなものでしょうか。
次回以降も回想が続くようなら何かしらアクションがあるとは思いますが……。
縁壱さんと無惨との戦いが終わった今、黒死牟の言っていた「鬼とならぬ体質の者」の存在が何だったのかと疑問に思う。
これからどこかで登場なり触れられるなりする機会はあるだろうか。
あとは……煉獄家の人好き。
若かりし頃の珠世さんも雰囲気が違って素敵でした。
とりあえず、ヒノカミ神楽の継承や耳飾りの約束の件があるのでもう少し縁壱さんが色々と語ってくれることでしょう。
赫刀に関しても論理的な説明が入るかもしれませんね。
すみれちゃんともうひとりのお子さんも名前くらい知りたい。
竈門家の話も見せてくれていいですよ。
最初から最後まで凄くのめり込んで読めた一話だったと思うんだけど楽しかったとか面白かったとかではなく。
引き込まれたというのでしょうか。
情報量が多かったからかな。
それとも感情が揺さぶられたからかな。
色んな想いが去来する素敵なお話でした。
もう現代に戻って想いを込めた兄と妹の赫刀の一撃で無惨滅殺しても良いのかもしれない。
あっ、縁壱さんは一人で戦うことになってしまったけど、炭治郎には禰豆子がいる!!!!
それに共に戦ってくれる同期の仲間たちや頼れる柱たちまで!!!!!
勝てます!!!!!!!!
何を書いているやら。
今回の回想は切ないところで区切られてしまったので心が良い感じに浸っていて変な感想になってしまいました。
あんまり量書いてないかな、と思ったら文字数は結構いってる……不思議だ……。
今回は炭治郎の想いとシンクロできるとても素晴らしい話だったと思います。
次回も過去と現在の剣士たちの想いを応援したいと思います。
無垢なる人よ、安らかに。健やかに。
それではまた。
キメツーー!
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