出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第188話
週刊少年ジャンプ2020年4・5合併号
おはこんばんにちは!!
トンガリです!!
伊黒さん回だああああーーーー!!!!
でもなにこれ!?
どうして!?
思ってたのと違う!!
それでも御伽話のように心に染みてしまう……。
伊黒さん好きには必見どころではない188話でした。
ではでは本編に触れていきましょう。
まずもう表紙が何なのか理解が及ばず……。
「?? お館様??」とけっこう呑気してたトンガリも数ページ後、ド派手にたまげることになりました……。
今回は場面が炭治郎の遺伝から現実の無惨戦に移り変わっています。
突然のことで思考が追いつかないかもしれませんが切り替えていきましょう。
ますます激しさを増している無惨の猛攻。
自身を中心にいよいよ毛ほどの隙間もないくらいに密度の濃い斬撃が広がっています。
岩柱・悲鳴嶼行冥さんが「透けて感じることすらできない」程の攻撃速度。
これは攻撃が速すぎて“透き通る世界”に入ることができないってことですよね。
“透き通る世界”に入れさえすれば全てがスローモーションに見えたり相手の動きが読めたりして対応できるんですよね……?
それともそんなものはお構いなしにただただ“速さ”のみで“透き通る世界”すら圧倒しているのでしょうか。
伊黒さんも悲鳴嶼さんの盾になろうとしているし無惨の血毒を喰らった柱たちはもう死を受け入れているのが辛い。
特に恋柱・甘露寺蜜璃さんは無惨の攻撃が見えていないようで、勘で運良く避けられている状態。
少しずつ傷も増えています。
自身が限界に近いことを感じ捨て身で突っ込むことを考える蜜璃さん。
「斬りかかるより間合いを詰めて羽交い締めした方がもしかしたら…」と考えていますが、成功しても滅茶苦茶気が滅入ること間違いなしです。
しかしその作戦を実行に移すことはできませんでした。
攻撃を躱し続けていた蜜璃さんは「フオ」っと何かに吸い寄せられ引っ張られてしまいます。
そして……。
かなり重く無惨の攻撃を喰らってしまいました。
よく見ると攻撃のエフェクトがいつもと違い、つむじ風のような小さな竜巻のような形をしています。
悲鳴嶼さんも蜜璃さんは攻撃を避けたはずだと断じているので何らかの技のようです。
攻撃の直前に無惨が蜜璃さんに視線を向けているようにも見えますし、これまでの無作為に思える攻撃とは違い、無惨が意図的に蜜璃さんを狙って放った特殊な攻撃である可能性が高そう。
超速で腕を振るうことで真空を発生させてかまいたちのようなものを発生させている?
人間が用いてもムチの先端は音速を超えることができると言いますし、無惨は鬼である自身の体を意外と合理的に使っているのか……!?
蜜璃さんの危機にすぐさま伊黒さんが駆けつけ蜜璃さんを連れて離脱します。
岩・風・水の柱三人が同時に仕掛け一瞬の隙を作ることで成し得た離脱です。
義勇さんまだ刀折れててどれだけ余裕がないのかよく分かりますね。
離脱した伊黒さんと蜜璃さんは離れたところにいた隊士と合流。
蜜璃さんの手当てと撤退を指示します。
改めて見ると蜜璃さんのダメージはやはり深く……顔も左頬からこめかみ、耳にかけて抉られています。
左腕は繋がっていますが、左肩や左脇腹の辺りも深く抉られているかと思います……。
痛々しい……。
まだ戦おうとする蜜璃さんを「もういい 十分やった」と諭す伊黒さん。
「このままじゃ死ねない」と引き下がらない蜜璃さんを隊士に託し戦場へ戻る伊黒さん。
その背中に蜜璃さんの悲痛な叫びが刺さります……。
こ、こんな……こんなの……。
死にに行くみたいに見えるじゃないですか……。
鏑丸もずっと蜜璃さんの心配をしていました。
立ち去る時、伊黒さんは一度も振り返らずに戦場へと駆けていきましたが、
鏑丸は悲しそうに蜜璃さんの方を見ていたのが、伊黒さんの本当に本当の本心を表しているようで心が張り裂けそうでした……。
「もし君と」
「何気ない日常で出会うことができていたらどんなに良かっただろう」
「いや無理だな俺は」
「まず一度死んでから」
「汚い血が流れる肉体ごと取り替えなければ」
伊黒さんの口元の包帯が解け、これまでずっと隠されてきた口元が晒されます。
口が頬まで全て裂かれている、痛々しい古傷です……。
そして隠された口元と同じく晒け出された伊黒さんの内心は、過剰なほど己を卑下するものでした。
「なんでそこまで?」と思わずにはいられませんでしたが、伊黒さんから語られる過去はまさしく想像を絶する生い立ちとなっていました。
伊黒さんの血族は、人を殺して私腹を肥やす汚い血族。
強奪した金で屋敷を構え飯を食らい、する必要もない贅沢をする。
業突く張りで見栄っ張りの醜い一族。
「女ばかり生まれる家だった」
「男が生まれたのは三百七十年振りだと言われた」
「俺は生まれた時からずっと 座敷牢に入っていた」
ここまでですでに類を見ない悲惨な状況です。
生まれた時からずっと座敷牢に入っていたって……。
見た感じ窓がなく換気もままならないとのことなので、外を見たことも無ければ広いところで走り回ることもできなかったことでしょう。
大量に持ち込まれる食事には充満する脂の匂いに悩まされ、
夜になると巨大な“何か”が這い回る不気味な音が聞こえ粘りつくような視線を感じ、怯える毎日を過ごしていたそうです。
ことが動いたのは小芭内くんが十二になった頃。
座敷牢から引きずり出された小芭内くんは豪華な部屋に連れて行かれます。
そこに御神体のように鎮座していたものこそが、
下肢が蛇のような女の鬼でした。
夜ごと、小芭内くんを見に来ていた鬼です。
伊黒さんの一族はこの蛇鬼が人を殺して奪った金品で生計を立てていたそうです。
その代わりに、蛇鬼の大好物である赤ん坊を、自分たちが生んだ赤ん坊を生け贄として捧げていたと……。
小芭内くんは珍しく生まれた男だったことと風変わりな目(オッドアイ)だったことで蛇鬼に気に入られ、成長して喰える量が増えるまで生かされていました。
十二になった小芭内くんを見て、「やっぱりもう少しだけ大きくしてからにしようかねぇ」とした蛇鬼の言いつけで小芭内くんはもう少し生かされることになりました。
蛇鬼は自分と揃えると言って小芭内くんの口を切り裂き、溢れ落ちた血を盃に溜めて飲みました。
少しばかり味見がしたかったのか、恐怖と絶望を植え付けて嗜虐心を満たしたかったのか。
兎にも角にも、ご多分に漏れず蛇鬼の内面は吐き気を催す程に邪悪なものでした。
この時の小芭内くんの苦痛、恐怖は如何程のものだったでしょうか。
とても想像ができません。
家畜の様に育てられ、初めて連れられたところで本能的に恐怖を覚える鬼に会い、
口を裂かれ、また食われる為に座敷牢での生活を続けさせられる命……。
こうした歪みきった生活のせいで一生拭い去れない劣等感を抱えることになってしまったんですね……。
しかし小芭内くんは逃げること、生きることを考えられる強さを持っていました。
気づかれるのではないかと怯えながらも、盗んだ簪で木の格子を削り続け脱走を試みます。
毎日毎日神経を擦り減らす生活の中で唯一の救いと言っても過言ではない存在。
親友である鏑丸とはこの座敷牢で出逢っていました。
珍しく生まれたオッドアイの男の子と、珍しい白蛇。
怯えきった小芭内くんに鏑丸も何か感じるものがあったのかもしれません。
そうして小芭内くんは逃げることに成功します。(すごい!!)
しかし途中で追いつかれ殺されそうになりますが、なんとそこに鬼殺隊の剣士が!
また炎柱!?!?
っていうか槇寿郎さああああん!?!?
めっちゃかっこいいですよ!!!!
これのどこが何の価値もない塵芥なんですか……。
本編でも、剣士の心を取り戻してくれて本当に嬉しいです……。
というか伊黒さんの出身は八丈島なのでもし鬼殺隊の助けが来ていなければ万一うまく逃げ延びれていたとしても島中捜索されて引きずり出されていたかもしれません。
槇寿郎さんはスーパーファインセーブですね。
ギリギリで間に合うところが凄いんですよ。
炎柱はその足で小芭内くんと生き残っていた従姉妹を引き会わせてくれました。
が、従姉妹の子は思いっきり小芭内くんを罵ります。
「あんたが逃げたせいでみんな殺されたのよ!!」
「五十人死んだわあんたが殺したのよ 生贄のくせに!!」
「大人しく喰われてりゃ良かったのに!!」
なんの正当性もない鬼に勝るとも劣らない罵詈雑言でしたが、
小芭内くんの心を激しく抉りました。
小芭内くんは親族が殺されることも少しは思い至っていました。
それでも生きるために逃げた。
自分のことだけを考えて他者を顧みない考え方は大嫌いな屑の一族と同じ……。
そう、自分もまたれっきとした屑の一族なのだ、と思ってしまったのでしょう。
「背負う業が深すぎて普通の人生は歩めなかった」
そして、伊黒小芭内は鬼殺隊へと入りました。
やり場のない思いを全て鬼に向け、ひたすら鬼を恨み憎み。
そうして誰かのために命を懸けると、自分が何か少しだけでも“いいもの”になれた気がして。
それでも、過去の業が伊黒さんを掴んで離しません。
切り裂かれた口の傷も、伊黒さんの心に深い影を落としていたのかもしれません。
今にして思えば“蛇柱”という柱名も、一生許されるつもりがないと言わんばかりの、どこまでも暗く哀しいものを感じます……。
「鬼のいない平和な世界で」
「もう一度人間に生まれ変われたら」
「今度は必ず君に好きだと伝える」
あああああああああ死なないで生き抜いて伝えてくれえええええええええええええ!!!!!!!!
伊黒さあああああああああん!!!!!!!!
お願い……。
死なないで…………。
まさかの伊黒さん回。
トンガリの心は、クリスマスを前に、年末を前に、脆く儚い(だけど消えることのない)願いに支配されることとなりました。
死なないで……死なないで……。
いやぁ……。
おもーーい!!!
伊黒さんの過去が想像よりも遥かに重い!!!!
どんな悲惨な幼年期なんですか……。
これなら口元が超絶ブサイクだった方が良かった……。
でも悲劇的な過去が似合ってしまう……それが蛇柱……。
もうなんか蛇柱って呼ぶの嫌ですよ。
誰が付けたんですかこの名前。
お館様は蛇柱と名付けても、蜜璃さんと二人で過去に負けない強い心の力を取り戻してくれると信じられていたのでしょうか。
そうでもないと許可しませんよね。
なら大丈夫そうだな。
とりあえず、元気は取り戻しました。(異常な立ち直りの速さ)
トンガリもタフになりましたね。
愛情をたっぷり注がれた人物とそうでない人物。
戦う理由が分かれるところではありますが。
蜜璃さんなんかは「もう誰にも死んでほしくないよォ!!」と叫んでいました。
無惨滅殺のためなら鬼殺隊が全滅してもいい、と思っている隊士が全てでは無いということです。
それでいいと思います。
みんながみんな非情に徹することができる訳ではないと思います。
伊黒さんは他の柱が窮地に立っても助けることはないでしょうが、恋柱を特別扱いしたことについては他の柱や隊士たちはどう思っていることでしょうか。
誰一人「なんであいつだけ」と考える人はいないと思います。
例え無惨の毒を受けていて、痣が発現していて、先が長くなくとも、
それでも好いたものが死ぬところだけはどうしても見られない。
この想いを責められる隊士がいるでしょうか。
この想いの繋がりこそが、鬼殺隊の、人間の強さそのものであると思います。
伊黒さんはこの後、どうしていたのでしょうか。
一時的に煉獄家に居候していたりしたのかな。
でも蛇の呼吸は水の呼吸の派生だし水の呼吸の育手のとこに預けられたのかな。
もしかして煉獄さんと幼馴染み?とか考えてたら、
煉獄さんの訃報を聞いた時の「俺は信じない」(伊黒さん好きになったきっかけのセリフ)が滅茶苦茶突き刺さりました。
煉獄さん何回もトンガリを泣かせに来てて辛い。
煉獄さんというか、煉獄家の方々はどこにでも顔出しますね!
蜜璃さんも煉獄さんの継子だったので関わりあるし……。
煉獄家のスピンオフ待ったなしですねこれ。
伊黒さんと蜜璃さんの初顔合わせも煉獄さん関係してるのかな。
余りにも気になりすぎる。
何故鬼滅の刃はこんなにもサクサクと過去回想を消化していってしまうのか……!!
蛇鬼の出身も伊黒一族なんでしょうかね~。
あれほどの極悪さは並の人格ではないように思えます。
あと今回ふと気になったのですが、伊黒さんの鞘。
くねくねした鞘にくねくねした剣は入るのでしょうか。
もしかして鞘は柔らかい革みたいな素材で出来てたり?
伊黒さんは蜜璃さんと出逢ったその時その瞬間に大きな部分で救われていたんだと思いたいです。
天真爛漫で、太陽のように明るく、人の邪悪な部分とは無縁のような、
そんな弾ける笑顔を見たその時に、この世界に信頼できる人間はいると、
それまでの伊黒小芭内の世界をぶっ壊す“救い”を得られたと信じています。
人間に恋する伊黒さん見て鏑丸も嬉しかっただろうね。
伊黒小芭内こそ真の恋柱なのではなかろうか。
あーあ、幸せになってほしい。
みーんな幸せになってほしい。
本当は無惨が行っていることが人類に刻まれた不治の病を治すための治療だったとか善良な医者の仕込みだったとか超展開でみんな幸せにならないかな。
死んだと思われてる人たちはキメツワールドというところに送還されているだけで鬼滅の刃っていうのは電脳VRのゲームだったというSF展開でもオッケーだよ。
あ、これ年内最後の鬼滅の刃更新!?!?
物凄く年末の挨拶の気分じゃない……。
年末の挨拶とか年始の挨拶は改めて別個の記事にした方が良いと思います……。
その方が丁寧だと思います……。
来週は合併号かぁ……。
トンガリはいつも合併号の時期になると暗くなります……。
リアルの知り合いにそういう人がいたらトンガリかもしれませんよ。
分かりやすいですね。
ああああーーーーこのまま年を越すのかあああああ!!!!!
吾峠先生……切ないです……。
伊黒さんが心を燃やしてくれることを願って。
いやでもそれは良いことなのだろうか……。
良いこと……なはず……。
いやいややっぱり好いた人を泣かせてはいけませんよ!!!
どうかそのことに気付いてくれますように!!
というか死なない覚悟で痣発現、からの禰豆子到着で全員フル回復!
無惨滅殺!!!!
ですね!!!!(雑)
ではまた次回もよろしくお願いします!!
キメツーーーーーーーー!!!!
「鬼滅の刃」各話まとめはこちら
https://manga-more.com/archives/2602
七味とうがらしさんコメントありがとうございます!
鬼滅の刃では「これ以上酷い過去は無いだろう……」と毎度毎度思うくらいどんどん酷い話が出てきますね……。
これだけの悲劇を生み出せる手腕……畏るべし、ですね。
柱稽古は理不尽さよりも丁寧なものでしたよね。
稽古自体には感情を持ち込まない公私混同しないところが筋が通っている感じしますよね。
きちんとしてる。
分離させた無惨の腕かもしれませんし鬼は何でもあり何でいよいよ小技を散りばめてきたくらいの話かもしれません。
無惨は今まで腕振ってただけですしここからいよいよ恐ろしくなってきそうで戦々恐々としています……。
伊黒さんの顔の傷、本当に痛ましくて……。
人前で食事はしないだろうし、ご飯責めのトラウマもあって少食な理由がよく分かりました……。
伊黒さんのキャラクターにもうちょっとポジティブな要素ほしぃ……。
炎の呼吸お披露目はあると思います!!
音の呼吸だって全然ですよ!!
となれば当然あの二人も参戦ですよ!!
キメツ学園での伊黒さん猛烈に楽しみです。
大学生とかですかね~。
ラブコメ枠も増えてきてキメツ学園の長期連載も安泰ですね。ステキ。