出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第195話
週刊少年ジャンプ2020年13号
おはこんばんにちは!
トンガリです!!
195話も話が動きますね……。
これ単行本で読んだらスピード感、際立つだろうなぁ……。
表紙で恋柱・甘露寺蜜璃さんが鬼猫・茶々丸に治療して貰えていましたね!!
茶々丸ナイス~~!!
ずっと気になっていたので一安心です。
戦い続ける大切な人がもうもう傷つかないよう――、って蜜璃さんを描きながらこのフレーズはどうしても伊黒さん連想しちゃうじゃないですか。
そこはかとなく伊黒さんの活躍を予感しつつ、まずは今回も本編に触れていきましょう!
マンガモアでは週刊誌で連載中の最新話をメインに感想を書いています!
単行本派の方はネタバレ注意です!!
第195話 あらすじ
「あの男は初め 弱く見えた」
「覇気も闘気も憎しみも 殺意もない」
「そんな男が私の頚を刎ね斬り刻むなど」
「さらにはその傷が」
「何百年もの間太陽の光のように私の肉を細胞を灼き続けるなど」
無惨の胸中。
ストレートに描かれる偽りなき黒幕の本音です。
無惨を斬り刻んだ始まりの呼吸の剣士・継国縁壱。
無惨が縁壱さんを初めて見た時、弱そうと思っていたようです。
それならあの余裕たっぷりだった態度も納得です。
闘気を感じさせない境地、至高の領域は猗窩座戦で炭治郎が辿り着いた“透き通る世界”と同じですね。
その後、岩柱・悲鳴嶼行冥さんや霞柱・時透無一郎くん、一瞬ですが蛇柱・伊黒小芭内さんなど“透き通る世界”に入った剣士はいましたが、闘気や殺意に関しては触れられていませんでした。
黒死牟なんか思いっきり殺気というか怖気が出ちゃってましたよね。
赫刀にも縁壱さんと現代の剣士たちとで差があったように、“透き通る世界”にも深度の差のようなものがあるのかもしれません。
無惨は縁壱さんの為した偉業を「出鱈目な御伽噺としか思えない」と評していました。
そして、「本当の化け物はあの男だ」「私ではない!!」とまで。
縁壱さんに関してはかなり認めてるんですよね。
でもハッキリ言って納得です。
無惨の目的は最強になることとかではなく、“不変”とか“不滅”で在り続けること、みたいなそんな感じでしょうから。
自分よりも強い存在は許せないとか認められないとかそういう考えはあまりなさそう。
それでも縁壱さんのような存在はとにかく許せなかったことでしょう。
この世の理の外側にいる存在。
バラバラにされた後、縁壱さんが生きている間どのように過ごしていたのか非常に興味深い。
地獄のような半世紀だっただろうなぁ。
縁壱さんの功績は鬼殺隊側から見てもちょっと引いてしまった方は少なくないのではと思います。
現代にいたら一人で上弦全員同時に相手出来るんじゃないだろうかと思えるくらい飛び抜けて圧倒的です。
どうしたら倒せるのか……「老衰を待つ」という無惨の選択は唯一の勝ち筋だったのかもしれません。
閑話休題。
傷を隠したり、取り繕うことができなくなっている無惨の様子を見て、
炭治郎は確かな手応えを感じます。
みんなで繋いだ一秒……!
「絶対倒すから 俺 最期までちゃんとやるから」って気持ちは分かるけど“最期”って言わないでええええ!
加えて、縁壱さんの遺した傷は縁壱さんが斬り刻んだ7つの心臓と5つの脳とリンクしているらしく、体内で動き回っている心臓・脳と同じように動くので、
“透き通る世界”が感知できずとも急所を狙うことができます。
滅茶苦茶助かる。
無惨滅殺への道標ですね。
というか漫画的に、こうやって至らない部分を補うって発想が凄いです……。
安易に主人公を最強格に引き上げないというか……。
こういう場面で主人公が覚醒に覚醒を重ねて常時完全な“透き通る世界”に入れたりしない辺りに鬼滅の刃のシビアさを感じます。
でも同時に、様々なもの繋いでいくことによって勝機を得るという鬼滅の刃の真骨頂のような部分をこれ以上無く感じさせてくれます。
無惨を攻め立てる炭治郎は伊黒さんの顔面へのダメージを憂慮します。
鏑丸の手助けがあると言っても当然本来の力は出せていない。
そこで思いついたのが愈史郎の使う“視覚”の血鬼術!!
と、そこに鎹鴉の夜明けアナウンスが!!
いよいよ 夜明けまで四十分 となりました!!!
うわああああもう泣いても笑っても四十分でこの戦いに決着が!!!!
というか今回のアナウンス鎹鴉、涙出てませんか?
光の反射?
いや……鎹鴉も涙ながらにみんなを信じて戦っているんだ……!!
戦いはここからだ!!!!
と思った矢先に全力で逃げ出す鬼舞辻無惨。
出た……。
鬼舞辻無惨の逃亡……。
今回はポップコーンのように弾け飛ぶ緊急脱出ではなく、
普通に良いフォームで全力疾走での逃亡です。
シャーーーっと走り去っています。
無惨は誇りを持った侍でもなければ、感情で行動する人間でもない。
「無惨は生きることだけに固執している生命体」
「夜明けも近く命が脅かされれば逃亡することにも一切の抵抗がない」
清々しいまでの逃げっぷり。
このどこまでも一貫した行動原理がこの悪鬼をここまで生き延びさせてきた何よりの強み。
一直線に走り抜ける無惨に炭治郎は追いつけずどんどん遠ざかってしまいます。
「こんな負け方あんまりだ」とトンガリの心を代弁してくれているかのような心境の炭治郎。
一心不乱に走っている無惨は、先程殺した鬼殺隊隊士たちの亡骸を踏みつけにしていきます。
とにかく走る、逃げる。
しかし死者を顧みない悪鬼たるその行動が、更に激しく炭治郎の怒りに火をつけます。
無惨に向かって飛んでくる無数の日輪刀!!
もはやお馴染みとなった炭治郎の刀投げです!!!!
最初読んだ時、剣士たちの魂の力で刀が無惨の方に飛んでいったのかと思いました。
炭治郎は斧やら刀やら投げるのが上手すぎます!!
流石に無惨もそうやすやすと炭治郎の投擲攻撃を喰らったりはしません。
刀が飛んでくる気配を察知したのかしっかりと迎撃しています。
それでも刀を投げ続ける炭治郎!
自分の刀を咥えながら落ちている刀を両手に持ち投げつける様は鬼気迫るものがあります。
日本刀なんか持ち歩いている人はいないと思いますが、包丁だと思うとどこか現実感ある……。
「今は斬撃よりも体深くに刀が貫通する方が危険だ」と刀を迎撃する無惨。
これも通じないか…… と諦めかけたその時!!
伊黒さんの会心の一撃!!!!
流石、柱です!!!
速い!!!!
おそらくこれは炭治郎の刀投げが少なからず足止めになっていたのでしょう!!
何よりも「体深くに刀が貫通する方が危険だ」→ドギャ!!の流れ!!
こんな速度でフラグ回収するラスボスおる!?
おらん!!
鬼滅の刃のどんどん場面が進行していくこのテンポ感が堪りません!!!!
しかもこの時、伊黒さん赫刀を顕現させているんですよ!!!!
伊黒さんすげーーーー!!!!
やっぱり柱って凄い!!
一度した失敗はしないと言わんばかりに酸欠による失神しかけることもなく見事に赫刀を使いこなしています!!
もう、この、圧倒的な戦闘経験に裏打ちされた実戦での適応力の高さときたら……。
他の柱も戻ってきた時には対無惨のなにかを引っさげて戻ってくるかもしれませんね!
悲鳴嶼さんはもちろんのこと、そういうのは風柱・不死川実弥さんにも期待が膨らみますね。
炭治郎も無惨に追いつき、足止めに成功したところで炭治郎は先程思いついた愈史郎の札を伊黒さんに渡そうと試みます。
鏑丸と伊黒さんの視覚を共有させるという寸法です。
しかし、無惨もみすみす見逃したりはしません。
腿の管も動員する例の攻撃を繰り出して二人にダメージを与えます。
しかし二人ともしっかり技を出し致命傷を避けている!!
無惨がどんどん消耗してきていることプラス慣れてきた部分もあるのではないでしょうか!
凌ぎはしたものの、ダメージもあり、更には攻撃の拍子に愈史郎の紙を手放してしまう炭治郎。
そのまま紙の位置を口頭で伊黒さんに伝え、無惨の攻撃からカバーしつつ伊黒さんを向かわせます。
しかし視覚のない伊黒さんは流石に正確な場所が分からない……対象物が小さすぎました……。
しかししかし炭治郎はそれも考慮してちゃんと考えていました!!
「鏑丸頼むーーっ!!」
ふわああ 鏑丸を信頼する炭治郎 !!!!
凄くエモーショナルです!!!!!!
伊黒さんに愈史郎の札が渡った瞬間、無惨は再度撤退しようと距離を取ります。
しかしそれは堕姫の帯を束ねて地面に貼り付けた時のように、炭治郎が無惨の腕を地面に押さえつけて食い止めます。
そして鏑丸と視覚を共有したことで思いっきり繰り出される蛇の呼吸!!
炭治郎を守るように無惨の攻撃を捌きまくる伊黒さんがとんでもなくカッコいい!!!!!!
素直に感謝の意を表する伊黒さんに感動……。
元音柱・宇髄天元さんも「竈門炭治郎お前に感謝する!!」と伝えるシーンがありました!
その時と同じくらい感動です……。
状況が状況でなければもっと良かったのに……。
それにしても柱に感謝されるような行動、対応!
やはり炭治郎は戦いの機転が利くんですね!!
凄いなぁ。
視覚を取り戻したあとは伊黒さんが戦況をコントロールしていますが、ここまで導いたのは間違いなく炭治郎です。
実力では劣っている部分の方が多いかもしれませんが、もう十分に柱と肩を並べて戦えていますね……ほろり。
「挟め!! 常に挟むよう立ち回れ」
「絶対にここから逃がすな 二人ならできる!!」
「はい!!」
蛇柱・伊黒小芭内さんと日の呼吸の使い手・竈門炭治郎。
二人のこのやりとりで声が漏れるくらい込み上げました。
泣いた人いるんじゃないか……。
然りげ無い名シーンですねこれは。
見れば見るほどグッとくる……。
いつまでも見ていたくなるやりとりです……。(はよ先進め)
炭治郎と伊黒さんの奮闘に、思わず無惨も「しつこい」とこぼします。
“しつこい”は蛇柱の代名詞なんだよ!!!!
竈門家だって戦国時代からヒノカミ神楽を伝承し続けてきた筋金入りのしつこさだぞ!!
逃げ出すことのできない無惨はとうとう息切れをし始めます!!
体力の限界が近づいている!!!!
これはいける!!!
いけます!!!!
場面は街の外。
その戦いを遠くから見つめる存在がいました。
禰豆子到着!!
そして運命は動き出す……!!
怒涛のように押し寄せる展開の波!!
次回も一気に物語が加速していきそうです!!!!
感想
禰豆子!!!!
とうとう禰豆子が戦場に!
しかし激しく息切れをしており、右目が人間の目に戻っています……!
息切れしている無惨と、息切れしている禰豆子……なんか不穏……。
無惨は当然吸収しようとしますよね……?
禰豆子の血鬼術はどうなっているのでしょうか。
威力が弱まっていたりするのでしょうか。
先代・お館様のお告げがあるので、禰豆子の存在は全て良い方向へ転ぶのだとは思いますが、読めない……!!
現在二人で厳しくてもある程度の足止めはできていて、上手くすれば他の柱が増援に来てくれるかもしれない。
愈史郎も来てくれるだろうし、ここに禰豆子も加わるのであれば……。
勝利!?!?
いやいや分かってます。
分かっていますとも。
物事がトントン拍子に上手くいっている時、鬼滅の刃では大きな落とし穴が待っていると。
えー、でもここから無惨がどうするのでしょう。
あ、バラバラ緊急脱出はありますね!!!!
「これだけは使いたくなかった!」「また百年は動けなくなる!」みたいなこと言いながら弾ける姿が目に浮かびます。
……それくらい?
鬼舞辻無惨は本当に強さやカリスマ性を持ったボスという感じではなく、
とにかく長く永く溜め込みながら生き延びてきた悪、という感じですね……。
隠していた血鬼術とかあるかもしれませんがソレ使ったらまた体力消費して今度こそ逃げられなくなってしまうかもしれないし……。
上弦の月を全滅させられたのは思いのほか痛手だったのかもしれませんね。
今回も縁壱さんプッシュは留まることを知りませんでした。
縁壱さんの遺した傷は無惨の急所である心臓・脳と連動して動く!!!
よもやよもや!!
傷痕が常に動き続けてるって……もし最終決戦までアニメ化したらアニメーション制作班が過労死してしまうのでは……。
無惨だけフルCGとか!?
それも(ネタ的にも)ありですね。
縁壱さんは闘気を感じさせなかったということも分かりましたが元々縁壱さんって覇気が無いと言うか、飄々とただそこに佇んでいるだけ、みたいな印象があるので違和感はないです。
これって炭治郎が猗窩座戦で辿り着いた境地だと思うのですが、“透き通る世界”とはまた別物なんでしょうか。
うっすらとでも“透き通る世界”を感知している人は増えてきましたが、闘気や攻撃の起こりを察知させないというのは……ありましたっけ?
悲鳴嶼さんが黒死牟に悟られず数珠を当てたりしていましたが、
あれは身体操作で黒死牟の眼を謀って視界を掻い潜ったという感じなのでまたちょっと違いますよね。
黒死牟は“透き通る世界”をかなり高いレベルで習得していたと思うのですが、気配を感じない、攻撃が読めないみたいなことは言われてませんでしたよね。
炭治郎なんて完全に猗窩座の意識から外れるレベルで存在感消してたのに。
(あれは猗窩座が闘気探知特化だったからというのもあるかもだけど……)
“透き通る世界”も奥が深そうです。
あともう今回のトンガリ的MVPは炭治郎・伊黒小芭内タッグのチームワーク!!
これに尽きます!!
炭治郎の瞬時に他人(他蛇)を認める懐の深さや、炭治郎が柱クラスに認められていく様子を見ているとほんっっとにホロリとします……。
炭治郎すごく頑張ってるんだもん……凄いよ……。
凄いしか言ってない……。
炭治郎が刀投げて足止めして伊黒さんが赫刀の一撃をブチ込む!!
このテンポの良さが最高に気持ち良かったです。
なんで「今は斬撃よりも体深くに刀が貫通する方が危険」なんでしょうか。
斬られてもすぐ治せるけど、刀が刺さり続けてるとその時間分、常時ダメージが発生するから?
何にせよ次のページでいきなり突き刺されるのは流石に我慢できなかった。
真剣に戦っているのに笑ってごめんなさい。
鏑丸は相変わらずファインプレーだし……。
何か限り限りの戦いのはずなのにどんどん気持ちが前向きになっていってしまいました。
この勢いで無惨をメッタメタにやっつけて欲しいです。(純粋無垢)
が、そうはいかないのが鬼滅の刃。
無惨がまた何かするんでしょうね。
でも無惨が息切れし出して、凄くいけそうな気がしてしまうんですよね。
まんまと吾峠先生の緩急に揺さぶられていくスタイルで次回を待つというのも一興かもしれません。
そうしようかな。
だって勝てると思うんですよ。
いや油断している訳ではなく!!
これ以上に頑張ることってできる!?ってくらいみんなが全力で頑張ってきてここまで追い詰められたし、まだみんな頑張り続けているだろうから、ここから無惨のような何も繋いでこなかった存在は救われようがないと考えてしまうんですよ!!!!
だからトンガリの予想はズバリ!
柱の傷は愈史郎が応急処置をして、禰豆子が無惨の毒を全て浄化し、全員で無惨戦に突入!!
鬼殺隊の勝利!!!!
これで!!!(甘い……甘すぎる……)
いや、久々ですよ。
こんなにポジティブな気持ちで次回を迎えるのは。
よし!
今回の感想・考察終わりっ!
嫌な要素を思い出す前に次回次回!!
まさに表題通り、めまぐるしく展開されていく一話でした!
この勢いで無惨滅殺するぞーーーー!!
次回も鬼滅ですよ!!
キメツーーーーーーーー!!!!
(ホントに締める)
「鬼滅の刃」各話まとめはこちら
https://manga-more.com/archives/2602
更新お疲れ様です
「今は斬撃よりも体深くに刀が貫通する方が危険」
皮膚等の動きそのものに支障の無いダメージはこの際置いといて
筋肉や筋や骨、内蔵と言った動きに影響の出るダメージが許容出来ないのか
もう再生するのも厳しい状況なのかもしれませんね
「挟め!! 常に挟むよう立ち回れ」
PvP系のネットゲームで結構使うor使われるのですが
コレされた場合移動力で引き剥がして
相手を1方向に集めるのが対策になるのですよね
なので確実に仕留めるに辺りもう一人、もう一人欲しいところですね・・・
なんとなく状況がパトレイバーの廃棄物13号(人工怪獣)に似ているかも、
警察ロボット2体に取り押さえられウイルス弾を撃ち込まれるも
文字通り死力を尽くして2体を振りほどき逃げ出した・・・
(数日後壊死状態で発見される)
もしかしたら逃げ切られて鬼殺隊の知らぬところで無惨が力尽きる
そんなシナリオもあり得るかな