出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第168話
週刊少年ジャンプ2019年35号
おはこんばんにちは!
トンガリです!!
さあさあ今週も鬼滅ですよ!
そういえば鬼滅の刃って全然休載しませんね……。
記憶に無いような……。
さて本編では風柱の逆襲が始まる!……と単純にはならないところが鬼滅の刃。
風柱・不死川実弥が鬼となった母を殺めた後どうしていたかが明かされました。
そもそも鬼にされた母を滅殺できたのも酩酊稀血のお陰だったようです。
母を失った実弥さんはかなり荒んでしまって夜の中を藻掻き回っていたとのこと。
こういう理由で傷だらけだったみたいですね。
鬼殺隊入隊以前から鬼を狩ってるって……そういうパターンもあるのか……。
それにしても鬼が日光で死ぬと分かっていても鬼を狩ろうとはとても……。
母が死に兄弟たちが死に自暴自棄になっていた心中を想像すると切ない……。
そして酩酊させられるとはいえ、捕獲して夜明けまで確保しておくって……。
実弥さんの壮絶な境遇から、現在の実弥さんとなった背景をほんの少し垣間見られたような気がします……。
そしてそんな生活をしていれば自ずと鬼殺隊に遭遇します。
粂野匡近との出逢いが実弥さんの生活に風を吹き込みました。
しかし登場してから1ページで匡近さん死去……。
実弥さんと共に挑んだ下弦の壱との戦いで亡くなられました。
下弦の壱というとかなり強かったんだろうとは思いますが……。
下弦クラスでも酩酊させたところで楽に勝てる相手ではないということがよく分かりました……。
「下弦の壱は匡近と二人で倒したのに」
「柱になったのは俺だけだった」
切ないぞ。
風の呼吸 陸ノ型 黒風烟嵐
そして現在!
重症を負いながらも攻める風柱!
黒死牟ですらも「血を凝固させているのか?呼吸で?」「筋肉を引き絞り臓物が飛び出るのを止めている?」と、どのようにして出血を止めているのか定かではありません!
「どちらにせよ人間にできて良い芸当ではない…」
「初見なり…面白い…」
子孫でも無いのに黒死牟にここまで言わせられる剣士は柱にすらそう多くはないでしょう!
実弥さん本領発揮!!
「微酔う感覚も何時振りか…愉快…」
と思いきや酩酊状態すらも楽しんでおられる様子。
そうか……人間時代に酔ったことがあればそれほどの驚きでもないし窮地でもないのか……。
ここまで何度斬りかかっても風柱の刃は黒死牟に一度も届いていません。
ただ黒死牟の攻撃も風柱に当たっていません。
戦力ダウンしていることは間違いないのでしょう。
しかしそれでも──。
風柱の攻撃を躱しざま日輪刀を踏みつけ動きを制します。
正統派の剣術っぽくない動きですが、刀を踏み動きを制して首に刀を振り下ろすまでノータイムです。
実弥さんがやっていた股くぐり斬りや足を用いて刀を振るうような、
こういった実戦的な攻防も黒死牟はできるという事実が、絶望感と本当の百戦錬磨を感じさせます。
そして、刀が振り下ろされる直前に実弥さんが柱となり初めて産屋敷邸を訪れた際の出来事が語られます。
「いい御身分だなァおいテメェ産屋敷様よォ」
かなりキレた様子での発言。
初めはこんなに反発していたことに正直ビックリしましたが、確かに実弥さんの気性なら気に入らないのも納得できます。
「頭にくるんだよ」
「自分の手を汚さず、命の危機もなく、一段高い所から涼しい顔で指図だけするような奴が」
最初はお館様のことを安全なところから命令だけしている人間だと感じていたようです。
不躾な発言に殺気立つ柱たちでしたが、お館様が制します。
「白々しいんだよォ鼻につく演技だぜ」
「隊員のことなんざァ使い捨ての駒としか思ってねェくせに」
「アンタ武術も何もかじってすらねェだろォ見れば一発でわかる」
「そんな奴が鬼殺隊の頭だとォ?」
「虫唾が走るぜェ」
「ふざけんじゃねェよ!!」
切れ散らす不死川実弥。
(正直ちょっと見てて気持ちが良いキレっぷり)
それに対してお館様の返答は「ごめんね」と余りにもストレートで飾り気の無い一言からでした。
「刀は振ってみたけれどすぐに脈が狂ってしまって十回もできなかった」
「叶うことなら私も君たちのように」
「体一つで人の命を守れる強い剣士になりたかった」
「けれどどうしても無理だったんだ」
「つらいことばかり君たちにさせてごめんね」
お館様の言葉を聞いて実弥さんの脳裏によぎったのは「母」。
お館様の言葉は真に親から子へ向けられる溢れるような慈しみがこもっていたのだと思います。
即ち全ての言葉が嘘偽りの無い真実として実弥さんの中に吸い込まれていったことでしょう。
そしてもう本当にお館様の言葉が染みるんですよ……。
「君たちが捨て駒だとするならば、私も同じく捨て駒だ」
「実弥は柱合会議に来たのが初めてだから勘違いしてしまったのだと思うけれど」
「私は偉くも何ともないんだよ」
「皆が善意でそれその如く扱ってくれているだけなんだ」
「それに拘るよりも実弥は柱として人の命を守っておくれ」
「それだけが私の願いだよ」
そして当然のように知っている不死川実弥と粂野匡近の関係性。
「お館様は当主になられてから、亡くなった隊員の名前と生い立ちは全て記憶してらっしゃるのよ」
というカナエさんの言葉。
これらのセリフが全て本心で事実だという、考えられない程に荘厳な当主としての在り方。
今となってはその最期の時も知っているので本当に立派な人だったんだと心が痛みます。
お館様は同じように、死んでいった鬼殺隊員のひとりひとりを「体一つで人の命を守れる偉大な剣士」として決して忘れないよう努めているのではないかなと感じました。
お館様の尊い振る舞いにすっかり絆されてしまっているので少し考察しましょうか……。
今回の回想は、お館様の病の進行具合を見るに霞柱・無一郎くんが産屋敷邸に運び込まれた時期くらいの話でしょうか。
恋柱・蜜璃さんをスカウトしたのはもう少しあとかな。
そして確認できる柱に水柱・冨岡義勇さんがいますね。
元炎柱・煉獄杏寿郎さんや風柱・実弥さん、蛇柱の伊黒小芭内さん、あとは元蟲柱・胡蝶しのぶは柱としては義勇さんの後輩ということになりそうですね。
これは結構意外でした。
特に煉獄さんなんかは父である槇寿郎さんが引退した後にすぐ炎柱になっているものだと思っていたので。
後ろから見て義勇さんの左隣にももう一人グレーの羽織を纏う柱がいますが羽織の色的に槇寿郎さんではありませんよね。
ふむ……。
見えてないだけでグレーの人のさらに左に煉獄杏寿郎さんがいるのか、槇寿郎さんがいるのか、はたまたほんとは炎柱は一度途絶えていたのか。
この後今の柱メンバーが揃うまで、かなり一気に柱増えたんですね……。
しかもそれぞれかなりの曲者揃い。
この時代に鬼を討ち倒すべく何かの流れがあったと思いたいです。
あと匡近さんの遺書の内容と実弥さんを弟と重ねていたという想いを知って涙腺。
大切な人が笑顔で天寿を全うするその日まで幸せに暮らせるよう願う。
「例えその時自分が、生きてその人の傍らにいられなくとも」
確かに鬼殺隊はこんな人ばっかりだ……。
せつない。
そして現在!
黒死牟の刀を玄弥の銃で止め、そのまま銃撃をくわえます!!
それでも無傷!!!!
全然微酔いしてないように見えますけど!?
黒死牟さんの無敵さがとどまるところを知らない……。
これはいよいよ本当に“透き通る世界”常時発動の強者かもしれませんね。
それにしても黒死牟なら銃身ごと両断できそうな気もしますがさすがに鉄は斬れないのかな。
木製部分には刃が食い込んでいる描写がリアルでかっこいい。
というか不規則な刃を飛ばしていれば始末できていたのでは?
トドメを刺そうという時に手を抜くとは……黒死牟!黒死牟!黒死牟!
月の呼吸 参ノ型 厭忌月・銷り
今度こそ確実にトドメを刺さんと月の呼吸の技を繰り出しますが風柱・不死川実弥の姿はそこにはなく……。
「次々と…降って湧く…」
「我ら鬼殺隊は百世不磨」
「鬼をこの世から屠り去るまで…」
キタ───────!!!!
岩柱・悲鳴嶼行冥さんの到着です!!!!
鬼殺隊最強ォ!!
待ってましたですよぉぉ!!!
まさかこちらの戦場に来てくれるとはぁぁぁ……。
興奮がマックスでワクワクが止まらねえです!!!!
あれ?でも実弥さんの姿見えないけど軽く救出してくれてるんですよね?
鉄球チェーンで引き寄せたのかな?
十年近く柱として戦い続けているその貫禄……頼もしさ……。
最近ずっと不安な展開が続いていたのに、これほど頼もしい気持ちになれるなんて……。
勝ってください悲鳴嶼さああああああああん!!!!
はい。
そうは言っても簡単は勝てないだろうなぁと思いつつも「鬼殺隊歴代最強」がたまたま現代にいたって展開が来てほしいトンガリです。
最高に望んでいた展開なので実は逆にちょっと冷静になってます。
到着遅れたのは鳴女の妨害があったからでしょうか。
悲鳴嶼さんが勝つとして、やはり鳴女の打倒が必須事項になる展開がくると思っているので、みんなの力で黒死牟を追い詰めつつ、蛇恋柱の鳴女滅殺を希う流れになりますね!!なってくれ!!
トンガリはこういうムキムキでいかにも強いという感じの人が本当に強いという設定が大好きでして……。
「大きい=強い」んですよ!!!
今回は考察したいことたくさんあった気がするのに岩柱の登場で頭が綺麗にポーンと空っぽになってしまいまして。
来週のジャンプを心待ちにする少年の気持ちが完全に蘇りましたよ。
今なんか凄く雑に「悲鳴嶼さん勝つよ!鬼殺隊最強だもん!」って考えてますよ。
最強対最強って本当に……どうしてこんなにワクワクするんでしょうか……。
黒死牟さんは次回「盲目の剣士…懐かしや…」って言いますよ。
次回の予想はこれだけですがかなり当てにいってます。
はーー悲鳴嶼さんのまともな戦闘が見られるというだけでもかなり楽しみですーー!!
とかいって炭治郎側や蛇恋柱対鳴女の描写に飛んだりしませんよね!?
いえそっちも見たいのは山々なのですが……今は悲鳴嶼さんの戦いが見たいんです!!
悲鳴嶼さん頑張れーーーー!!!!
勝ってーーーー!!!!!!(応援上映)
風柱あんまり良いとこ見せられませんでしたね。
回想とかもあって掘り下げやキャラの魅力という点では爆上げしてますが。
霞柱・無一郎→一撃で無力化
風柱・不死川→黒死牟と打ち合う
と来ているので岩柱はその上をいってもらい勝機を見出して欲しいです。
本当に何を書こうとしていたのか抜けてしまった。
何度読み返してもこのタイミングでの登場は熱い。
熱すぎる。
黒死牟さん「次々と…降って湧く…」って言ってますけどあなたの上司が全員城へ正体したんですよ。
あと戦闘班の同僚全滅してますしね。
猗窩座の死に怒ってたのは仕事が全部自分に回ってくるからだった……?
そういえばカナエさんが柱ってハッキリ描写されたのは今回が初めてでしょうか。
花柱で良いのかな。
花柱だと鼻っ柱の鼻柱みたいなのでちょっと違うおしゃんなネーミングでも良いですよ。
ぼちぼち月の呼吸の型も出し尽くしそうなので岩柱戦では血鬼術が見られるかも……?
次回が待ち遠しすぎて眠れません!(嘘)
皆さん全力で応援しましょう!!!
キメツーーーー!!!!!
今回も最高にアツい話でした!
個人的な感想では、お館様の心情に涙しました。というのも、自分もまた実弥さんと同じ様に初めてお館様をジャンプで見た時、エェー!!と思ったからです。それまでジャンプ癖が身についていた自分は鬼殺隊を束ねる人なら、相当強い人なんじゃないかなぁ?とか無惨を追い詰めたあの人かなぁ?とか鱗滝さんみたいな引退剣士かなぁ?とか思っていたんですが、初登場の子供に手を引かれてる姿を見て驚きました。
バトル漫画のリーダー格は歴戦の強者と思いガチだったので剣士らしさの無いお館様を見て自分も実弥さんと同じ様に最初は理解が出来ませんでした。優しい風格と素直な言葉を並べても、お館様はやはり病弱な普通の人間なので初対面でこう言う人もいたハズです。(カイガクや伊之助なんかは絶対言いそう。)
でも今回、刀を握ろうとしたお館様を見て、「あぁ、矢ッ張りこの人も辛かったんだ。」と思いました。
自分の病弱さを一番憎んでいたのはお館様自身だったのかもしれません。我が子のように愛した剣士達が自分が行けないトコロで戦い、死んでいくのを何度も烏から聴いていたら、きっと歯痒い気持ちだったでしょう。お館様が自分が戦えないとわかった時はもっと悔しかったと思います。自分では戦えず、我が子のような剣士に思いだけを託すことしか出来ないお館様と、自分一人が生きながらえるためだけに、自分では戦わず、なんの躊躇もなく、人も鬼も道具のように利用する鬼舞辻無惨、
この漫画で最も対極な頭首だからこそ、鬼滅の刃はジャンプ漫画から逸脱した面白さがあるのだと思います。お館様の最後の自爆は常軌を逸する行為だと思われがちですが、産屋敷家の人達がみんな同じ悔しさや怒りをもっていたら、何の疑問もないような気がします。実際、戦時中の日本の沖縄でも一家心中は当たり前だったんだから。(「はだしのゲン」より)
風柱のお館様に対しての忠誠は他の人とは違うと思ったけど、自責の念もあったんでしょうね。だからこそ隊規違反を許さない鬼教官化したんでしょうな。
ヒメジマさんが来て嬉しい、戦闘が楽しみ、とは思えない展開ですね。
でもきっと勝てます!勝ってほしいです!単行本読んだ時からヒメジマさんには生きて帰ってきて欲しいからです。沙夜に生きて会って欲しいからです!