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鬼滅の刃 第137話「不滅」感想・考察

出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話
週刊少年ジャンプ2019年1号



出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話

鬼舞辻無惨襲来!!

おはこんばんにちは!
トンガリです!

物語が大きく動きそうな気配に大興奮です!!

ついに対峙した鬼殺隊のトップであり産屋敷家の当主であるお館様と、鬼の首魁である鬼舞辻無惨。
この二人が直接対面し何を語らうのか……。
必見です。

しかし目の前に鬼舞辻無惨が来たと言ってもお館様はすでに目が見えておりません。

あまね様が鬼舞辻無惨の風貌を口頭で伝えていますが、鬼は姿を変えられるし姿形に関してはちょっと気になったくらい、会話の導入、といった感じでしょうか。

息も絶え絶えにお館様は鬼舞辻無惨に語りかけ続けます。
産屋敷一族の当主である自分だけは、無惨本人が殺しに来ると思っていたと予想していたようです。

無惨はと言うと、千年にも渡り邪魔ばかりしてきた一族の長がこのようなザマで心底興醒めした、とバッサリです。
「お前からはすでに屍の匂いがするぞ産屋敷よ」と煽ります。

それもそのはず、お館様は半年も前にはすでにお医者様から数日で死ぬと言われていたとのこと。
お医者様も驚きで言葉を失うほどの延命には訳があります。

もちろん、無惨を倒したいという一心ゆえです。

無惨に産屋敷一族と鬼舞辻無惨は同じ血筋だということを告げます。
どうやら鬼舞辻無惨という鬼を一族から出したことが原因で、産屋敷一族は呪われていたようです。

お館様が調子悪いのとか代々短命なのはもしかしたら鬼舞辻無惨が呪いをかけているからかなと考えたりもしていたのですが全然違いました。

しかしこれで鬼舞辻無惨にはそんな芸当は出来ないことと、鬼の元凶を生み出したということで原因不明の呪いにかかってしまうという人の上位の存在っぽいものが仄めかされましたね。

神が罰を与えた……?
いやそれなら無惨に直接与えるよな……。
この呪いって何なんだろう……?

この呪いによって一族が絶えかけた時に、同じ血筋の鬼を倒す為に心血を注ぎなさいという神主から助言を受けます。

代々神職の一族から妻をもらい子供も死にづらくはなったそうですがそれでも誰も三十年と生きられない……。
これが産屋敷一族の呪いです。

しかし無惨の考えは違います。

「名言もここに極まれりだな反吐が出る」

「そんな事柄には何の因果関係もなし」

「なぜなら」

「私には何の天罰も下っていない」

「何百何千という人間を殺しても私は許されている」

「この千年神も仏も見たことがない」

無惨の言葉を借りるならば、産屋敷一族に生まれてくる子供が皆病弱なのは単純に体が弱い血筋だから。
ふーむ、一理ある。
実際無惨だって善良な医者によって鬼化しなければ二十歳までに死ぬとか言われていたようですし。
それに天罰が下るなら無惨に直接下されるはず、しかし何の天罰もないし神も仏も見たことがないというのは至極真っ当な帰結ではないでしょうか。
無惨は理系だな……薬の調合っぽいこととかしてましたもんね。

トンガリ的にもこの論理の方がしっくりきます。
神職の一族は体が強かったからそれで子供も永く生きられるようになってきたという解釈の方が腑に落ちます。
いや決してお館様を否定したい訳では……。

「君はそのようにものを考えるんだね…」
「だが私には私の…考え方がある…」

とここまではお館様と無惨は対等に考えをぶつけ合っているように見えます。

しかし無惨は奇妙な感覚に襲われていました。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話

「あれ程目障りだった鬼殺隊の元凶を目の前にして憎しみが湧かない むしろ」

なんと奇妙な懐かしさを感じていました。
気色が悪いとは言っていますが、心安らいでいるのでしょうか。
これはお館様のf分の1ボイスの力……?
それとも過去に無惨が看病されていた土地だったりするのでしょうか。

この屋敷には子供二人とお館様とあまね様の四人だけで護衛もなし。
無惨の立場からすると拍子抜けというか、どれだけ巧妙に隠していたとしてもここまで手薄だと怪しいですよね。

お館様は声を掛け続けます。
「君は永遠を夢見ている…」と心を見透かしているかのような言葉を投げかけます。

間もなく禰豆子を手に入れれば叶うと答える無惨と、君の夢は叶わないと言うお館様。

無惨にとっては「不滅=個が得る永遠の命」。
対して、お館様にとっては「不滅=人の想い」。

この千年間鬼殺隊が無くならなかったのも、大切な人の命を理不尽に奪った者を許さないという想いから。
それは即ちこの先も鬼舞辻無惨を滅殺するまで無くなることはないということ。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話

その想いは決して消えることなく今の鬼殺隊・柱を作り上げるまでになった、とお館様は語ります。
このシーンで主人公が後ろの方にちょろっと入り込んでるだけって凄い作品だな……!

そしてお館様から語られる鬼舞辻無惨の核心をつく一言。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話

予想をしていた方もいるかとは思いますが、トンガリ的にはこの事実をはっきりとさせたことには結構な衝撃です!!

鬼舞辻無惨が死ねば全ての鬼が滅ぶ!

こんなに分かりやすいことはないですね!

あ……?
そうなると禰豆子は……?

太陽を克服したと言っても人間に戻った訳ではない……。
珠世さんもかな!?
鬼舞辻無惨の呪いは外していても鬼舞辻無惨由来の鬼であることに変わりなし。

うむむ……。
鬼舞辻無惨をすぐに殺すことはできない……。

そして最期にお館様は自身の死によって鬼殺隊、特に柱の士気は今まで以上に上がるだろうと死ぬことをむしろ待ち望んでいたかのように語ります。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第137話

お館様の安否は次回まで持ち越し!
鬼舞辻無惨が襲撃してきたことは柱たちに伝わっていました!

各々、今までに見たこともないような切迫した表情です……!
これは確かにお館様の死は今まで以上の感情の昂ぶりを生むかもしれません!
お館様の狙いは自分が死ぬことで柱たちに痣を発現させること……?

とにかく間に合え!
みんながんばれーー!!


はい。

もしかすると柱VS鬼舞辻無惨か上弦の鬼にまで発展しそうな状況になってきました。

最終ページ、お館様の元へ馳せ参じようとする柱たちの中に岩柱・悲鳴嶼行冥さんの姿が見えませんでした。
もしかすると悲鳴嶼さんは一番近くにいてもう到着するところかも!?

それにしても柱たちの必死な形相たるや。
風柱や蛇柱のこんな表情はもうなかなか見ることができないかもしれません。
やっぱりみんなお館様のこと大好きなんですね……。
それだけでなんか嬉しい……。

それにしてもお館様凄く喋ってましたね。
無惨は「君が死ねば鬼は全滅」と言われてからいつもの小物感が出てきてしまいましたね。

舌戦はお館様の勝ちに思えますが、どうもお館様はなにか狙いがあって煽り続けていたように思えてなりません。
無惨が冷静に思考しないように声を掛け続けていたのか……。
割と無惨にも言い返せる余地を残した物言いだったような気も。

そして、なんとか無惨を逆上させて自分を殺させたい。
そんなことしなくともほっとけば殺されると思うのですが……。
いつもの考え過ぎでしょうか……。

それとも逆に打ってほしくない一手がまだあるとか?
ここからお館様に何かできるとは思えませんし、もう殺されるだけですよね。
せめて矛先を自分だけに向けようと……?
いやそんな甘い相手じゃないし……。

あと思ったのが、産屋敷一族が今日まで存続することができたのも「打倒!鬼舞辻無惨」を掲げることで執念のような生きる力が湧いたからとも言えるかもしれないなぁと。
あくまでも呪いなんてものはこの世に無く、産屋敷一族は元々病弱な一族だったという仮定の上での話ですが。

あ、お館様が生き延びる展開ひとつだけありますね!!
鬼にされること!!!

鬼にされてあまね様とか子供を喰ってしまったら鬼殺隊の士気が下がる……?

いやそんなことも無いでしょう。

悲しみはすれど鬼になったお館様を滅殺して終わり。
憎むべきは鬼舞辻無惨。

じゃぁやっぱりお館様はただ無惨に言いたかったことを言いたかっただけかなぁ。

う~~ん……。

次回も重い展開になること間違いなしなのでちょっと気が沈んでます。
大丈夫だ……未来はもう動き出してる……。

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