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鬼滅の刃 第173話「匪石之心が開く道」感想・考察

出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話
週刊少年ジャンプ2019年41号


おはこんばんにちは!!!
トンガリです!!!!

今、ジャンプを頭から読み始め、ハイキュー!!の後に鬼滅を読んだらすぐに記事を書き始めています。
いつもはジャンプを一通り読んだ後に一息ついて書き始めるから完成が遅いのですが……。

申し訳ありませんが今回は鬼滅の感想を優先させて頂きます!!!!

熾烈を極める上弦の壱との激闘は、段々と鬼殺隊側が押されてきているように思われます。
先程までは、呼吸の型を繰り出すまでは出来ていたのですが、今は鬼殺隊最強の岩柱・悲鳴嶼行冥さんが技を出そうとしても攻撃動作に入る前から動きを抑え込まれています。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

月の呼吸 拾陸ノ型 月虹・片割れ月

もうひとつ驚愕なのが、型の多さ。
悲鳴嶼さんも「技が尽きない」「一体いくつ型を持っているんだ」と舌を巻いています。

しかしやはり攻撃が全て読まれていて、さらにそれが速すぎることに一番の危機を感じている様子。

「技を出そうと考えた瞬間を読まれている、おかしい」

「神通力でも使っているのか?」
「この鬼には何が見えている?」
「何を見ている?」

「鬼とは人間の形が変貌したもの」


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

「鬼にできることは人間にもできる」

……鬼殺隊屈指の名言が飛び出してしまったのではないでしょうか。
この人そんな風に考えてたのか……そりゃ……強いはずです……。
悲鳴嶼さんが何よりも凄いのはその想像力の豊かさ、そしてそれを信じ切る純粋さなのではないかと思ってしまいました。
人間は力では鬼に勝てないとか考えていたら、そもそも勝負の前に負けているんですね。
常識や当たり前という言葉に囚われていてはいけないということを学びました。
この人の前では人間の儚さすら霞んでしまう……。

呼吸を極めたら真っ向勝負でも鬼に負けないと思ってそうですよね。
流石に再生とかではなく強さのみにおいて、という話だとは思いますが。

いや悲鳴嶼さんはもしかすると再生能力も血鬼術も極め抜けば不可能ではないと思っているのだろうか……。
これだけ強くても一切の妥協なく誰よりも厳しい鍛錬を続けられるのは自分がまだまだ(鬼と比べたら)極まっていないと心底思っているからなのかもしれません。
悲鳴嶼さんの強さの一端が垣間見える冗談のようで実に深いセリフなのではないでしょうか。

そんな悲鳴嶼さんは現在の苦戦を腕力のみで解決しようとせず、
違和感を纏う黒死牟の様子を極限まで観察します。

すると――。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

“透き通る世界”だこれ!!!!

悲鳴嶼さんが何か本気出して黒死牟のことを思いっきり集中して刮目したら“透き通る世界”に入門した!!!!!!!
この人は一体どこまで!?!?

五感が研ぎ澄まされた同期組や、悲鳴嶼さんのように生来視覚を持たず他の感覚を極限まで磨き上げて戦っているような剣士は“透き通る世界”に近いのかもしれません。
炭治郎も透き通って見えた時に「見えたのか嗅いだのかはわからない」と言っていました。

どちらにせよ力の限り踠いて苦しんだからこそ届いた“領域”なことは間違いありませんが、悲鳴嶼さんがここで“透き通る世界”が見えるようになるとは……。
いや“視”えてはいないか。
悲鳴嶼さんにはどのように感じられているのか不思議ですが、悲鳴嶼さんも目が見える人は世界をどんな風に感じているのかわからないし説明のしようがありませんよね。
しかし「はっきりと像を結んだ…」という言葉は視覚があるように感じられているとも考えられるのでもう鎖の音で反響定位しなくても周りのこと把握できてたりするんじゃないかな。

悲鳴嶼さんもまた、余りにも強すぎることで自分よりも強い“強者”との戦いを経験していなかったのかもしれません。
そのため、上弦の壱・黒死牟という圧倒的な強者との戦いで新たな扉を開くことができたのでしょう。
ポテンシャルの塊みたいな人ですね。

“透き通る世界”が見えるようになった悲鳴嶼さんは無一郎くんが何かを考えていることに気が付きます。

片腕を失い失血も重なり、無一郎くんは自分に残された時間はもう殆ど無いと考えています。
まだ動ける内に、ほんの一瞬でも上弦の壱の動きを止めることができれば悲鳴嶼さんか風柱・不死川実弥さんが頚を斬ってくれると信じて動いています。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

それを一目見ただけで察して実弥さんに指示を出す悲鳴嶼さん。
無一郎くんも「俺の意図を汲んで合わせてくれた」と察しているし、悲鳴嶼さんだけでなくやはり柱のみんなは天才的に話が早い。

無一郎くんの突撃に絶妙にタイミングを合わせ三人同時攻撃を仕掛けますが、
黒死牟にとっても三者同時に仕留めるチャンス。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

月の呼吸 拾肆ノ型 兇変きょうへん天満繊月てんまんせんげつ
最早何がどうなっているのか分からない程の広範囲乱れ斬撃……。
恐らくですがこんな雑に斬ってるように見えてかなり精度の高い攻撃になっているんでしょうね……。

こんなの近付くこともできないのでは……。
と思いましたが無一郎くんも実弥さんもかなりしぶとく粘りながら喰らいついています。
そんな中悲鳴嶼さんだけはレベルが違いました。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

攻撃を繰り出している最中にも関わらず黒死牟の右手甲に数珠をヒットさせます。

なんとなんとここに来て黒死牟相手にまともに攻撃を当てていくとは。
この攻撃は黒死牟にも全く見えていなかった様子。
平気で死角を突かれてしまうのなら剣に付いている眼球には視覚とかなさそうですね。
今更ながら黒死牟の眼は一体全体なんなのか。
全体的に眼球モチーフである理由が未だに出てきません。
絶対何かしらの説明が入るだろうし真相が非常に楽しみなポイントです。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

と思いきやまたまた攻撃が当たります!!!!

今度は主武器である鉄球です!
かなり広範囲に右腕ごと抉り落とす強力な一撃が入りました!

悲鳴嶼さん凄い!!!!
凄い凄い!!!!

でも頚を粉砕できなかったのが悔しい!
すごく惜しかったんだろうな……!
あとちょっとなのにぃ!!

この攻撃によって黒死牟には悲鳴嶼さんがどんなことをしているのかがバレてしまいます。

しかしその隙に黒死牟の攻撃を限り限りで躱していた無一郎くんが懐に入り土手っ腹に刀を突き刺すことに成功します!!
その代償に、片足と、更に首からの出血というダメージを負ってしまいましたが……。
無一郎くんに厳しすぎるよぉ……。

黒死牟にとってみれば数珠をぶつけられ僅かながら攻撃が鈍ったとしても、手負いの子供が躱せるような攻撃ではありません。
そうです。
無一郎くんも“透き通る世界”を垣間見ていました。

炭治郎はまだ分かる。
悲鳴嶼さんも百歩譲ってまだ分かる。
無一郎くんは本当にもう剣の才が飛び抜けてるってレベルではありませんね!?!?

何としても一瞬でもいいからとにかく上弦の壱の動きを止めるというたった一つの事柄に極限まで集中したことで“透き通る世界”に入ったのかな……。
無一郎くん凄い……。
この若さこの状況で透き通るのはまさしく天賦の才を感じさせてくれます。
人間だった頃の黒死牟(巌勝さん)はどうだったんでしょう。
人だった頃にすでに透き通る世界を見ていたのか。
それとも鬼となり長い年月(か若しくは血鬼術)を用いて透き通る世界が見られるようになったのか。

しかしまぁこんなに立て続けに“透き通る世界”に触れる人物が増えてくると、どうしても百年以上修行して到達することのできなかった猗窩座さんが……。
鬼になるとダメなのかな……。

黒死牟さんから悲鳴嶼さんの攻撃がヒットしまくってたことのネタばらし。
なんと、悲鳴嶼さん自身の血の巡りを操作し、攻撃を撹乱させていた模様です。
透き通る世界を見たことで、周りの人間の血流や筋肉の動きで行動を読むことができることを瞬時に把握。
そして同じ世界を見ているであろう黒死牟にフェイントをかけるために自身の血流を操作し、黒死牟が読んだ動きとは違う動きでダメージを与えた。
という流れでしょうかね。

“透き通る世界”同士の戦いであればこういった駆け引きが起こったりもするんですねぇ。
より上手く使いこなした方が勝つ、と。
となれば瞬時にその特性を把握し利用した悲鳴嶼さんって本当の本当に凄すぎるのでは?
なんでこの人こんなに戦闘センスあるのですか?

良い攻めを展開した三本柱でしたが、終ぞ黒死牟の頚を落とすことは叶いませんでした。
月の呼吸で迎撃されそうになりますがそこにこの戦場、最後の一人が動きます。


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

より黒死牟っぽく変貌した玄弥。
その手に握る銃にも黒死牟の肉片がへばりついています。

頭によぎるのは、無一郎くんとの作戦会議。

「俺が上弦の壱の動きを止められたら」
「俺もろとも撃っていいからね」

「絶対に躊躇するなよ」


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第173話

悲鳴嶼さんや無一郎くん、実弥さんの撹乱に気を取られていた黒死牟は完全に玄弥への警戒が薄くなっていました。
まさに炭治郎と話していた通りの展開です。
さらには黒死牟の刀を喰い、銃までもが強化されています。

無一郎くんとの約束通り銃弾を放つ玄弥。

警戒の薄まっていた黒死牟に銃弾が炸裂し次回へ!!!!


あーーーーこれ無一郎くんにも銃弾当たってるよぉおおお!!!!

無一郎くんもうぼろっぼろです……辛い……。

失血がやばいと言われているのにさらに失血どころか足まで落とされて、どうするんですかこれは。
加勢はなくとも戦闘後に治療班は駆けつけてほしい。

頼むよォ――――!!!

でもですね、気付いてしまったんですよ。
銃撃が炸裂している箇所をよおく確認してみてください。

多分向かって右(無一郎くんがいる方)から銃撃しているんだと思いますが、
黒死牟の右太もも辺りにも着弾しているんですよ!!!!
してますよね?
ここは真っ直ぐに飛ぶ銃弾であれば当たらない箇所です。

加えて先週ラストページの「俺は兄貴を、師匠を、仲間を絶対死なせねぇ」というセリフ。

ここから導き出される結論はひとつ……。

黒死牟の肉によって侵食された銃から放たれる銃弾もまた黒死牟の肉が付いており、
黒死牟の肉を喰った玄弥によって操ることのできる銃弾となって放たれたんですよ!!!!

苦肉の策で考えた案にしては割とまともじゃないですか!?

でもわざわざ銃に「ギョロギョロ」なんてオノマトペつけるくらいだから絶対なんかあると思うんですよ……。

「躊躇するなよ」って言葉に「わかってるよ」って返してるのは、
「わかってるよ……でもやっぱり仲間は死なせたくねぇ!!(銃弾操作)」って感じじゃないでしょうか。

でも最後のコマだと無一郎くんの頭に思いっきり炸裂してるように見えるんですよね。
無一郎くんにだけは回復弾で~とかないでしょうか。

一度無一郎くんから離れましょう。

今回新たに二人もの“透き通る世界”入門者が現れました。
バーゲンセール~とか言われてしまいそうですが、この“透き通る世界”は本物の完成した“透き通る世界”なのでしょうか。

炭治郎が入った時は体が透けているだけでなく、世界の色合いまで変化して闘気が可視化されたりしていたのでもっとギラギラした感じでしたよね。
炭十郎さんが見ていた世界はどんな感じだったかわかりませんが、透き通る世界を見た炭治郎が猗窩座を瞬殺したのを考えると黒死牟が透き通る世界を使って本気の攻撃をして未だに一人も殺せていないことに少なからず違和感を覚えます。
物語の展開的な都合と言われてしまえばそれまでですが……。

あと今回のサブタイトル「匪石之心が開く道」というのはどういう意味なんでしょうか。
匪石之心というのが、自分の信念を堅く守り、決して揺らぐことのない心のこと。
匪石之心というのは“透き通る世界”のこと?
だから「“透き通る世界”に到る道」みたいな意味?

それとも匪石之心は悲鳴嶼さんのことを示していて、悲鳴嶼さんが開いた黒死牟打倒への道、という意味でしょうか……。
なんかこっちの方がそれっぽい……。

それなら「匪石之心=無一郎くん」で、無一郎くんが決死の覚悟で切り拓いた道という線もありですね。

それにしても悲鳴嶼さんの別格感が凄まじいです。
悲鳴嶼さん大好きなので嬉しいんですが、黒死牟すらも出し抜く戦闘センス凄すぎませんか。
3対1とはいえ、まともにダメージ与えてますし……。
最初に読んだ時はめちゃんこテンション上がっていたのですが、今は何故かそう……あまりの強さに戦慄しています。

人の身で人を極めた人間の極地……。
鬼となった黒死牟は何か思うところないのでしょうか。

そろそろ黒死牟が内面的なことを語ってくれそうなので次回が待ち遠しいです。
というかまずはとにかく無一郎くんの安否です。
玄弥の銃弾がトドメの一撃になっていたら約束があったとは言っても玄弥への精神的ダメージが心配です……。

あと深刻な鬼化で玄弥が理性を失ったりするんじゃと心配していましたが、今のところは理性的ですね!
ただ無惨の声とかがもっとはっきり聴こえてるかもしれないし、何より無惨に知覚されて暴走させられたりするのが怖い。

なんだか黒死牟は倒せそうな雰囲気なのでこのまま回想入って、
現実に戻って銃弾で作った隙を悲鳴嶼さんと実弥さんによる同時攻撃で悪鬼滅殺!という展開になるんじゃないでしょうか。

めちゃくちゃ油断してますね。

兎にも角にも次回また物語は動くことでしょう。
ここ最近は毎週毎週結構な怒涛の展開で……。

一度めちゃくちゃのんびりな話で息抜きをさせて欲しいです。
死闘中に無茶を言うな。

それでは今週はこの辺で……。

キメツ!!




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