出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第142話
週刊少年ジャンプ2019年8号
おはこんばんにちはー!!
トンガリです!!
蟲柱・胡蝶しのぶ対上弦の弐・童磨戦の盛り上がりが凄い!!
読んでいて結構しんどいですが感想いってみたいと思います!!
童磨の瞳の虹色は、鬼になってからではなく生まれつきの色だったようです。
そして親は宗教の教祖……。
頭も良く優秀だった彼は周りから崇められ、幼い頃から教祖としての役割を果たしていました。
しかし童磨本人は神の声などというものを信じている両親や、子供相手に救いを求めてくる大人たちを見て死ぬほど気の毒に感じていました。
大人たちよりもよっぽど真理と呼ばれるものに近い思考をしていた童磨が極端な救いの形を見出すことは無理もないことだったのかもしれません。
「気の毒な人たちを幸せにしてあげたい 助けてあげたい」
「その為に俺は生まれてきたんだ」
玉壺にもらった壺……。
ここまで見ると童磨は本当に優しいのかもと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね……。
世の物事を物理法則のみで即物的に捉えると強ち間違っているとも言えない考え方です。
しかし、自己中心的で人間の心理を一分も考慮しない物の見方で人を救おうとすればどうしたって悲劇を産み落としてしまうことでしょう。
そして神童は鬼になりました。
五回。
しのぶさんは童磨に毒を打ち込みましたが全て分解され、耐性を獲得されてしまいました。
にもかかわらずしのぶさんは呼吸もままならず汗をにじませています。
というのも、童磨の血鬼術である、霧状にして撒布された凍てついた血を吸ってしまったことで肺胞が壊死してしまっていたのです。
ええええええ!?!?
童磨の血鬼術がビジュアルに反してエグいダメージ!!
ただでさえ汎用性高そうな血鬼術なのに鬼殺の剣士の頼みの綱である呼吸キラーな性能やめて欲しい……。
それでも心の折れないしのぶさんは大量の毒を打ち込むべく、連撃を繰り出します。
蟲の呼吸 蜻蛉の舞い 複眼六角
技の速さに童磨も「今まで会った柱で一番かも」と言っています。(こいつの言うことは全て当てになりませんが)
しかし……。
すれ違いざまにばっさりと斬りつけられてしまいました。
すでに童磨の血鬼術で肺にダメージを負っている状況でのこの負傷……。
うぅ……しのぶさん……。
童磨に「毒じゃなく頚を斬れたら良かったのにね」「あーー無理かあ君小さいから」と煽られてしまいます。
その言葉は実は体が小さいことを気にしていたしのぶさんに突き刺さります。
「あとほんの少しでも体が大きかったら鬼の頚を斬ってたおせたかなあ」
「姉さんは華奢だったけど私より上背があった」
「悲鳴嶼さんいいなあ あの人が助けに来てくれたら皆安心するよね」
ここにきて体格の話はずるい……。
鬼滅は変なところリアリティあって辛い……。
ゴツい人がちゃんと強い作品大好き丸なトンガリですが逆のパターンには弱いです……。
体格の差と言うものは一番はっきりと見てわかる才能の差なのでどうにもならない現実を突きつけてきますよね……。(わかるよ)
これまで他人には見せず封じ込めてきた想いが一気にしのぶさんの心を折りにきます。
大きな瞳いっぱいに溜まった雫が今にもこぼれ落ちんとするその瞬間でした。
「しっかりしなさい 泣くことは許しません」
鬼滅特有の緊急時に現れる心の幻影……。
しのぶさんの元には姉・胡蝶カナエさんの姿が現れました。
姉の姿をした幻影は、上弦の弐という圧倒的な敵に対して自分の力が通じず、心が折れかけている妹に対して一切の甘えは許さないと言わんばかりの喝を入れます。
しかししのぶさんは重傷。
失血で立つこともままならず、左の肺もざっくり斬られていて、呼吸もできていません。
「関係ありません 立ちなさい 蟲柱胡蝶しのぶ」
生前のカナエさんがこれ程厳しかったどうかは分かりません。
これはしのぶさんの心の声。
「倒すと決めたなら倒しなさい」
「どんな犠牲を払っても勝つ」
全て誰に言われるまでもない、しのぶさんが常日頃から自分に言い聞かせていた言葉でしょう。
残されるカナヲの為にも……。
「どんな犠牲を払っても勝つ」
「しのぶならちゃんとやれる 頑張って」
幻は涙を浮かべながら最後の激励を贈ります。
すでにしのぶさんの目から涙は消えています。
命を削り立ち上がったしのぶさんを見た童磨もさすがに驚きを隠せない様子。
息をしようとするだけで肺に血が入りゴロゴロと不快な音がしているしのぶさんが痛々しくて辛い……。
しのぶさんは最後の力を振り絞り、急所である頚への毒撃を狙います。
蟲の呼吸 蜈蚣の舞い 百足蛇腹
四方八方にうねる動きで童磨にも捉えられない動きで、その体格を活かし懐に入ることに成功します!!
全力で放った突きは童磨を捉え――。
天井をまで突き貫く威力でぶち抜きました!!!!
頚に刺さっているかは分かりません……頚に刺さったところで毒が効くかも分かりません……。
しかし鬼殺隊の柱として、仇を討つ為、後輩を守る為、これ以上悲劇を生み出さない為に!
決死の一撃はどうなる!?
しのぶさああああん!!!!
童磨が強すぎます……。
シンプルにして凶悪な血鬼術……。
しのぶさんの速さが無ければ最初の接触でもう動けなくなっていてもおかしくない……。
しかも動きには慣れてくるし身体能力的にも雑魚ではありません。
さすがの上限の弐ですねこれは。
しのぶさんの頚への突き……これで決着するとは思えないくらいには絶望感があります。
もしこれでなんのダメージも与えられなかったらしのぶさんの人生がハードモード過ぎますよ……。
カナヲに色んなものを託しているとはいえ……もう少し報われてほしいんです……。
凄く悲しいので、感情論を抜きにして考えます。
しのぶさんここまで「強すぎる!想定外だ!」的な反応はしていません。
なので、ここまでは想定内だと考えます。
でも実際問題すでに死に体になっていることは否定できません。
ということでしのぶさんの奥の手は、“自分を喰わせることで発動する究極毒”。
これですね。
体内に打ち込んだそれぞれ調合を変えた毒。
これは分解され耐性を作られても、しばらくの間は物質として体内に残留しているはずです。
これらを一定量以上打ち込んだ状態で自分を喰わせることで最後の毒が鬼の体内で化学反応を起こしうんぬんかんぬん……!
しのぶさんが自分の命に鞭打ってギリギリまで戦い抜いたのは、それなりのダメージを与えて何度も再生させていれば戦闘後に回復するために自分の死体を喰べる確率が上がるからとか。
それか究極毒発動のために打ち込んでおく布石の毒の量は多ければ多いほどいいとか、7種の組み替えた毒を打ち込んでおかなければいけなかったとか。
そういうのあると思うんですよね。
あると思います……。
しのぶさんのダメージって禰豆子の炎でどうにかなるとかそういう範囲を越えてますよね……。
仮に童磨を滅殺したとしても……。
最近の展開の速さは本当に敵陣での最終決戦感があって恐ろしい……。
この戦闘なんて単行本で読んだらあっという間ですよほんとに……。
次回は読むのに色々覚悟が必要そうです……。
とにかく次回が待ち遠しいです……。
それにしても、天井まで突き抜くような身体能力があっても鬼の頚って斬れないんでしょうか。